windows xp での azerty キー配列

(この投稿は過去に書いたものの転載です)

Windows でフランス語入力する際の覚え書き。
たいてい、日本やアメリカと同じQWERTY配列の
フランス語(カナダ)が薦められているので、
ここはあえて、AZERTY配列のフランス語(フランス)で。

OS環境 : Microsoft Windows XP Home Edition Version 2002 Service Pack 3
キーボード : 109キーボード(JIS配列)

数字は Shift と同時押しで入力。
QWERTY配列と比べると、
A ↔ Q, W ↔ Z, M → L の右隣、といった違いがある。
記号の配置は全体的に異なっている。
「jp」となっているところは無効。


標準

「半角/全角」キーには、² が割り当てられている。
その他、入力できる記号は以下の通り。
&é"'(-è_çà)=
^$
ù*
,;:!

^ はデッドキーになっており、続けて母音を入力することで、
accent circonflexe 付き文字を入力可能。
デッドキー入力後、スペースキーで、記号そのもの(^)が入力可能。
母音入力時に Shift を押せば、大文字も入力可能。

âêûîô
ÂÊÛÎÔ


Shift

Shift を押すことで数字を入力可能。
Shift + 「半角/全角」キーは無効。
その他入力できる記号は以下の通り。
°+
¨£

?./§

¨ はデッドキーになっており、続けて母音を入力することで、
tréma 付き文字を入力可能。
デッドキー入力後、スペースキーで、記号そのもの(¨)が入力可能。
母音入力時に Shift を押せば、大文字も入力可能。

äëüïöÿ
ÄËÜÏÖ

¨(Shift + ^) → y = ÿ

で、ÿ が入力できるのに、なぜか

¨(Shift + ^) → Y(Shift + y) = ¨Y

では、¨Y になってしまい、Ÿ は直接入力できない。


AltGr

日本語入力では左右の Alt キーは、区別されないが、
フランス語入力では右の Alt キーが、AltGr キーとして機能する。

AltGr キーを押すことで入力できる記号は以下の通り。
~#{[|`\^@]}
€¤

~ はデッドキーになっており、続けてa, o, n を入力することで、
tilde 付き文字を入力可能。
デッドキー入力後、スペースキーで、記号そのもの(~)が入力可能。
a, o, n 入力時に Shift を押せば、大文字も入力可能。

ãõñ
ÃÕÑ

その他の母音は不可。
~e~u~i

ã, õ はポルトガル語、ñ はスペイン語の単語を入力するためのものだと思われる。

` もデッドキーになっており、続けて母音を入力することで、
accent grave 付き文字を入力可能。
デッドキー入力後、スペースキーで、記号そのもの(`)が入力可能。
母音入力時に Shift を押せば、大文字も入力可能。

àèùìò
ÀÈÙÌÒ

小文字の à, è, ù は単独で入力可能。
ì, ò はフランス語では使わない。

CapsLock を ON にすると、
Shift を押したのと同じ状態になる。
CapsLock + Shift で、標準の配列。
ただし、「半角/全角」キーだけは、CapsLock 状態でも ² で、
Shift と同時押しは無効。

ヨーロッパで標準の102/105キーボードでは以下のような配列。

W(左下)のさらに左に < のキー(Shift>)があるが、
日本で標準の 106/109キーボードではキー自体がないので入力不可。
余ってる「jp」キーを充てればいいのに、と思うが。
どうしてもフランス語入力を維持して入力したい場合は、文字参照(後述)を使う。

フランス語で使う以下の文字は直接入力できないので、
数値文字参照(Alt + テンキー)を使うか、
「特殊文字の挿入」や「文字一覧」から入力、
あるいは他の文字で妥協する。

数値文字参照ではテンキーが必要。(NumLock を ON にすること)
ノートPCでテンキーがない場合も、NumLock を ON にすることで、
キーボードの一部がテンキーの代わりになるものもある。
日本語入力選択中は使えないので注意。(「半角英数」でも無理)
ここでの AltAltGr ではなく、
つまり、左Alt なので注意。

Ç : Alt + 0199, C で代用。
É : Alt + 0201, E で代用。(大文字のアクサンは省略される)
œ : Alt + 0156, oe で代用。
Œ : Alt + 0140, OE または Oe で代用。

… (points de suspension) : Alt + 0133、...(points 3つ)で代用。
« : Alt + 0171, " で代用。
» : Alt + 0187, " で代用。
‹ : Alt + 0139
› : Alt + 0155
– (tiret moyen) : Alt + 0150, - で代用。
— (tiret long) : Alt + 0151, - で代用。
 (espace insécable) : Alt + 0160, 通常のスペース( )または使わない。

espace insécable( )は、ノーブレークスペース(NBSP)のこと。
フランス語(フランス)では一部の約物(?, !, :, ; など)の前に空白を入れるので、
約物の前で自動改行が行なわれて行頭にこないようにするもの。
J'ai une question : l'espace « insécable », qu'est-ce que c'est ?
上で となっている部分が espace insécable 。
さらに正確には、espace fine であるべきなのだが、
ユニコード上の espace fine insécable (U+202F)は、まだ一般化されていないので、
いちいち espace insécable の文字サイズを半分に指定するか、
espace fine sécable(改行されてしまう)や、
espace insécable そのままで妥協する。

ほとんどの人は、そんなことを気にせずに、
普通のスペースで済ますか、あるいはスペースを入れないよう。
また、人によって微妙な使い分け( ; の前はスペースなし、: の前はアリ、など)がある。
フランス以外の国では、スペースを入れないこともある。(カナダなど)

ワープロソフトによっては自動で置き換わる。(あるいは独自の禁則処理?)

その他、たまに使われるもの。

æ : Alt + 0230
Æ : Alt + 0198
Ÿ : Alt + 0159

’(apostrophe) : Alt + 0146, ' で代用。
シングルクォーテーション(閉じ)と兼用の記号。
' は左右対称なので、字体に拘るならこれを使う。
ワープロソフトによっては自動で置き換わる。

上述のデッドキーの組み合わせで入力できる文字も、
あると何かと便利なので、羅列。

À : Alt + 0192
 : Alt + 0194
È : Alt + 0200
Ê : Alt + 0202
Ë : Alt + 0203
Î : Alt + 0206
Ï : Alt + 0207
Ô : Alt + 0212
Ù : Alt + 0217
Û : Alt + 0219
Ü : Alt + 0220
à : Alt + 0224
â : Alt + 0226
ç : Alt + 0231
é : Alt + 0233
è : Alt + 0232
ê : Alt + 0234
ë : Alt + 0235
î : Alt + 0238
ï : Alt + 0239
ô : Alt + 0244
ù : Alt + 0249
û : Alt + 0251
ü : Alt + 0252
ÿ : Alt + 0255

< : Alt + 0060
> : Alt + 0062